小学校受験で大切にしていたことがあります。いろいろありますが、特に次の4つです。
・できなくても気にしない。それよりも先に進んで、2巡目に入ることを大切にする。
・スキマ時間をつくらない。
・調子に乗せる。
・常識問題、国語は親が会話でシャワーの様に浴びせる。
です。
一つずつ説明します。
・できなくても気にしない。それよりも先に進んで、2巡目に入ることを大切にする。
別の記事でも述べますが、
うちの子供は先取りでお勉強を進めました。
そうすると当然わからない問題が出てきます。
子供に説明を聞く姿勢があれば簡単に解説しますが、
面倒くさがったりした場合は、
「じゃあまた今度にしよう」
と言って次の問題に取り掛かりました。
理解できない問題はまだ脳が追いついていないのです。
それを無理矢理教えても状況は悪くなるばかりです。
それならばこちらがメモしておいて先へ先へと進み、
また次の機会にチャレンジさせてみるのです。
実は2回目やる時にはすんなり解くことがあります。
もっと言えば、1〜2ヶ月も空けると
ほぼ解けるようになっています。
この時期に限らないのかも知れませんが、
子供の脳の発達には目を見張るものがあります。
「これわからないって言ってなかったっけ?」
と聞いても、
「覚えてない」
と言って、あっさり解いていきます。
我が家はこれを結果として学んだのですが、
皆さんのお子さんも時期が進めば、
「嘘?」
というくらい問題が解けるようになっていきます。
ですから、
立ち止まって理解させようと躍起になるのであれば、
とりあえず最後まで進んでしまい、
反復することに注力された方が効率的だと考えます。
・スキマ時間をつくらない
子供は基本的にお勉強が好きではありません。
特にうちの子は大嫌いです。
そんな子供をなんとか机に向かわせているのですから
少しでも気が散ると勉強をやめてしまいます。
そこで、子供が勉強している時は
極力注意が散らないようにしました。
極端な言い方ですが、
できるだけ物音を立てないで静かに見守ることです。
忙しいので家事でもしたいところですが、
お勉強に集中している時間は非常に限られています。
そこで私は隣で一緒に同じ問題を解くようにしていました。
子供がプリントを終えると素早く採点をして一言だけ解説し、
間髪入れずに次のプリントを差し出しました。
機嫌が悪いときは採点は夜に回し、次のプリントへの差し替えだけに徹します。
例えて言うなら、
わんこそばのおかわりを入れる人とか餅つきのひっくり返す人みたいな感じです。
そうして子供は次から次へと出されるプリントを解くわけですが、
この効率の良さがたくさんのプリントをこなすのに非常に役立ちました。
プリントの量をこなすことが絶対ではありませんが
量をこなす事はとても大切だと考えています。
やがて量が質へと変化する時期がくるからです。
ケアレスミスが多いとか、スピードが遅いというのは
実はさほど心配することではありません。
我が子はとてもケアレスミスの多い子どもでした。
問題を飛ばしてしまうという信じられないミスもよくやっていました。
しかし膨大な量をこなすうちにミスがどんどん減っていきました。
スピードも加速度的に速くなります。
ですから、
子供の気を散らさせずにたくさんのプリントをこなさせることは
とても大切なことだと考えています。
また、隣にいることには別のメリットもあります。
子供の得意不得意を知る事はもちろん、
スピードの速さや間違える過程なども全て把握することができます。
我が家のように、子どもの能力のちょい背伸びくらいの問題を常に与えるというのも、
子どもの能力を完全に把握していて初めてできることなのです。
・調子に乗せる
調子に乗せることはとても大切なことです。
子供は親が喜んだり驚いたりすることにとても敏感です。
「よくこんな問題が解けるな」
とか、
「はやっ」
「すごいな」
というような
心から驚くような言葉を発すると子どもはとても喜びます。
最近聞いたのですが、
「解けるね」「はやいね」「すごいね」の様な寄り添う言葉ではなく、
親自身が心底驚いている言葉が良いそうです。
勉強大嫌いな我が子にもこれはとても良く効きました。
調子に乗り始めると、驚くほど集中力が上がり、
問題を解くスピード、正答率とも格段にアップします。
私はこれを「覚醒」と呼んでいました。
この「覚醒」ゾーンに入りそうな時には、
間違えていてもスルーしたり、一言言いたくても飲み込んだりしていました。
そして全問正解したり、難しい問題をたまたま正解した時に驚く演出をしていました。
早いうちに簡単な入試問題を探してきて解かせ、
「これ入試の問題だよ、解けてるじゃん」などと褒めました。
思えば2年の間我が子を調子に乗せ続けたような気がします。
ただしばらくすると向こうも見透かしてくるので、
工夫し続けることは必要です。
・常識問題、国語は親がシャワーの様に浴びせる。
小学校受験では非常にたくさんの常識問題が出題されます。
「そんなこと大人でも知らないよ」ということもたくさんあります。
例えばみなさんはマツムシとスズムシとキリギリスの鳴き声の区別ができますか?
私はできませんでした。
子どもと一緒に勉強していくと、
「これも覚えなきゃいけないんだ」
「ここまで知らなきゃいけないの?」
ということがたくさんあります。
子どもはプリント等をこなすだけで様々な知識問題を覚えていきます。
しかし、数が非常に多いため、親子の会話の中で問いかけることはとても有用です。
受験勉強中は移動時間や待機時間がとても多いため、
携帯のドリルを持ち歩くことも良いですが、我が家は問答形式で知識を広め、深めていきました。
これには親自身が全て記憶しておくことが求められますので、
年少、年中の間に学習しておくと良いです。
子どもは5回や10回程度繰り返してもなかなか覚えませんので、
20回50回と質問し続けることが必要です。
まさにシャワーの様に浴びせ続けるという感じです。
プリントを繰り返すことにも共通しますが、
子どもはできないのが当たり前ですので、
さらっと答えを言っておいて、どんどん進めることが大切です。
我が家は年中から年長にかけていろいろ覚えさせ、
覚えたことについては魚鳥木風でゲームにしたり、
カテゴリー縛りのしりとりをよくやりました。
よくやったのは、国縛り、動物縛り、昆虫縛り、植物縛りです。
これを始めてから子供は知識問題に非常に強くなりました。
ただどこまで広げていけば終わりが見えるのかという問題もあります。
我が家は、いずれ小学校の勉強にも出てくるだろうし、
中学校受験をするのならばこれも全部覚えるんだろうなということで、
特に理科、社会についてはかなりの広さ深さで教えた気がします。
結果的には受験のみならず、
その後の小学校の勉強でも役立っていると感じています。